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2016年11月25日金曜日

「つまずく石も縁の端」

なんてことわざがありますが・・・

本当に「縁」って凄いと思うことが、最近ありました。

鎌倉市は、その昔、保養地として栄えたので、数多くの保養施設があります。
また、文化人や企業家たちの本宅や別宅等、一区画が大きな土地が多いです。
100坪なんて小さい方。
500坪を超える邸宅が多く存在するのが特徴です。

リーマンショック後、多くの保養施設が売り出されました。
文化人や企業家の方々も、世代交代で相続が行われ
邸宅もどんどんと売りに出されています。

土地が大きいと、高額になる為、個人の買い手は見つかりません。
そんな物件を、我々が買い取り・・・
開発分譲し「売地」や「建売」として販売をするのですが・・・

鎌倉市は、300㎡(約90坪)を超える分譲を行う場合
鎌倉市長に許可を得なければなりません。
許可を得るのが簡単であれば良いのですが
これが、他の自治体に比べ、とても大変なのです。

日本有数の歴史都市。
日本有数の観光地。
土地に対し、様々な規制が掛かっています。

「風致地区」「文化財保護法」・「歴史的風土保存地域」「緑地保全」etc

関連する課は、すべて縦割り。

開発審査課
都市調整課
建築指導課
道水路管理課
道路課
下水道課
公園課
まちづくり政策課
土地利用調整課
都市景観課
みどり課
文化財課
消防署
等々

これらすべてを一つ一つ周り
事前相談から申請、検査、許可を取る必要があります。
鎌倉市役所の各課に慣れていない人が手続きを行うと
許可を得るだけで、1年を要することもザラにあるのです。

そして世界遺産登録。
各課が、ドンドンと規制を厳しくしている。

話は冒頭に戻ります。

先日、当社にて分譲するための土地を2件購入しました。

一つは、鎌倉山のふもとの約400㎡の土地。
一つは、鎌倉の大仏近くの約1000㎡の土地

鎌倉山の土地は、老舗中の老舗「御成不動産」の大島社長のご紹介です。

両方ともに、当社で申請を行う事は出来ます。
でも、今、私も設計の善波も、全く手が空いていない状態。

さて、困った。
申請、どうしよう。

今までお付き合いした開発申請を請け負う業者は多くあれど・・・
どこも、問題がありました。
土地を高額で買うので、下手を打ったら会社を揺る自体になりかねません。

「どこかに、鎌倉市に慣れた代理者はいないかな~。」

そう思いながら
忙しさにかまけて、時間だけが過ぎて行きます。
まずい状況です。

話を少し戻します。
鎌倉山の取引の最中、御成不動産の大島社長が、話の流れである一級建築士事務所の名前を出されました。
その時は、特に気に留める事も無く・・・
その後も御成不動産さんでお会いする機会があり、名刺交換。
その時も、売買取引の説明だけを受け、終えたのです。

先週の休み明け・・・
私のディスクにその時の名刺が一枚。
何気なく手に取る。
名刺にWEBアドレスが記載されています。

何気なく、開いてみました。

すると、「過去の設計事案」なるページがあります。
クリックすると、なんと、鎌倉の宅地開発申請が、いっぱいあるではないですか。(゜゜;)

しかも、当社が購入した鎌倉大仏の近くの土地の目と鼻の先を手掛けてる。
そこは、道路に問題があり、頭を悩ませていた本物件と
全く同じ条件の土地なのです。

「ゾワゾワっ」っと、鳥肌が立ちました。

すぐにその一級建築士事務所にメール。

そして、とんとん拍子に話が進み・・・
両方とも、その事務所にお願いすることとなりました。

そして、今日、お会いして打ち合わせ。
なんと、ご夫婦2人でやっている個人事務所とのこと。
親近感が湧きます!!
個人でやっている会社は・・・
とにかく話が早いのです。

社員の「一度社に持ち帰って」という、常套句が存在しません。

一対一で、すべて話が完結できる。
責任の所在も、私とその設計の先生で一対一で負えます。
凄い。
素晴らしい!!!

これを「縁」と言わずして、なんというのでしょう?

インドのことわざに
「必要な段階に至った時、師は目の前に現れる」
というものがあります。

必要なとき、縁は、必ず手を差し伸べてくれる。

でも・・・
皆、それに気が付いていないのです。
「縁」を見過ごしている人は、自分の事を「不運」という。
「縁」に気が付いた人は、自分の事を「幸運だ」という。

結婚なんて、まさに縁です。
私は、妻と会った日、直感で「ああ、この人と一緒になるな。」と思いました。

でも、「縁」という存在を、皆さんは意識はしていません。
ただ「幸運」だとか「不運」だとか思っている。


日々、括目するしか手は無いです。

今回は、気が付けて本当に良かった。

散らかったディスクになぜか、一枚、目に入った名刺。
月に何十枚ともらう名刺。
なぜ、その名刺を手に取ったのかは、説明できません。

縁とは・・・、摩訶不思議な、そういうものなんです。

この縁を、大事にしたいと思います。

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