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2016年11月22日火曜日

親切もしすぎると・・・

弊社は、小さな会社です。

もともと、建売業者ですが・・・
当社建売住宅をご覧になられたお客様から・・・

「平成さんの建売住宅のような家を建てたい。」

という御要望を多く頂き
現在では、注文住宅を多く承るようになっています。

ただし、率先して注文住宅を受ける体制ではありません。

注文住宅で主に利益を得ようとすると・・・
・薄利多売
・高利受注

このどちらかしかありません。

小さい会社なので、薄利多売は不可能です。
職人気質と薄利多売は水と油。

もし薄利多売をやるとすると、社員を5人は雇う必要がある。
そして、今までお付き合いしている職人さんは皆、離れていくでしょう。

高利受注は、もっと無理です。

お金がある人は、大手メーカーや設計事務所に行きます。
はなから、弊社のような小さい会社の選択肢はありません。

よって、本体だけで3000万円を超えるような注文住宅は
今まで一度も請けたことが無いのです。

弊社にお見えになるお客様は、皆さん、共通点があります。

①色々と他社で見積もりを取っている。
②大手メーカー等も一通り見ている。
③予算が限られている。
④他社で予算的に「自然素材等は使えない」と言われた。
④自然素材の家を求めている。

宣伝を一切行っていない会社です。
そんな会社に来られ、一生に一度の家を建てるお願いをするわけです。
お客様も、ギャンブルなんです。

でも、意を決して飛び込んでこられた。

だから、誠心誠意、対応します。

薄利多売ではなく
高利受注も出来ず
一般以上の品質を保ち
利益を出す。

基本的に不可能です。

よって、色々と提案をします。
限られた予算内で、どうにかしたいと思うのです。

そこに時間をとても費することとなります。

これが、割に合わない。(^^;)
一般の人が、設計事務所に依頼をした場合、この費やす時間は全て対価となります。
のちに設計料として請求されます。

個人的に、アイデアほど価値があるものはないと思っています。

でも、そのお金が無いから、弊社に来られている。
そこは、すべてサービスにせざるを得ない。

注文住宅の場合、プラン決めが先行します。
プランが決まらないと、請負金額も概算できません。

だから、そのサービス部分が自ずと先行するわけです。

注文住宅で難しいのは・・・・
受け手によっては、そのサービス部分を「無償」なものだと勘違いされてしまうこと。

こちらが親身になり時間を費やしたアドバイスや
少しでも暮らしやすいよう工夫を凝らしたアイデアを

「ただの親切」だと思ってしまう方がいらっしゃる。(涙)

親身にアドバイスをし、間取りを何度も書いてあげて
2か月以上やり取りをしたお客様が
「やはり他の工務店の方が安いので、そっちで建てます。」
なんて、平気で仰る。

そうなると、私はげんなりします。
心底、げんなりします。

全身の力が抜けて、泣きたくなります。

ひねり出したアイデアは、他の工務店で生かされることでしょう。
タダで。(^_^;)

だから・・・
極力、注文住宅は請けたくないのです。
よって、当社のお客様のご紹介以外、最近、不動産会社等からの案件は、すべて断っています。

いままで、まともな利益を得られたことが無いからです。

薄利でいて、少買です。
建売住宅とくらべ、時間も労力も、5倍~10倍かかる。
難しいことをすると、すべて職人の手間費で消えていきます。

そこに当事者以外で第三者が介在する余裕は、どこにもありません。

単純に、仕事だけを機械的にこなし
親身に接しなければ良いだけの話なのですが・・・

私の目の前で、お客様は夢を語られます。
そしたら、それをどうにか実現してあげたいと思うのが人間です。

逆にその夢を忠実に形にしなければならないという、責任がとても重い。

今後・・・
注文住宅の扱いを、見直さないとダメですね。

いっそのこと、表立っての受注は辞めようかしら。

真剣に考えます。

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