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2015年12月13日日曜日

シナべニアの内壁仕上げ

注文住宅、T様邸。

大工さんによる家具工事、進んでいます。

まずは、2階踊り場にある本棚。



シナランバー18mmを使い、3台の箱を製作。
それを1つに合わせて、壁の中に設置します。

家具は、ある程度の叩き台を私が手書きして・・・
それを、御客様にお見せします。
その後、ディスカッションをしながら微調整をします。

書き直し、井関大工に手渡します。


・リビングのAVボードと吊戸棚
・トイレの洗面カウンター
・本棚

普通は、現場で採寸をして、もっと正確な図面とする必要があります。
が、当社の住宅を叩いてくれているのは、皆腕の良い大工さん。
このラフ図を基に、井関大工が現場にキッチリと収まるように、微調整して製作してくれます。

ここで・・・
臨機応変に対応できる経験・機転・腕が無いと・・・

上手く収まらなくなったり、隙間だらけになったりします。
井関大工は、凄腕大工です。
お任せで、想像以上のものをキッチリ仕上げてくれます。

ドア枠に干渉するこの本棚も、ピッタリと収まっています。
まさにミリ単位での収めです。

仕上がったら、石井塗装の石井さんの出番。

プライマーを当てて、表面を滑らかにして・・・
清掃後、塗膜が付く「ラッカー」の半ツヤを塗っていきます。


とても、手間が掛かります。(^^;)

通常、この本棚だけで、10万円を裕に超える費用がかかります。
フルオーダーですから。
ハウスメーカーさんだったら、25万とか言うかも。(汗)

本物件は、玄関の横に作業場があります。
ここの内壁の仕上げを、後でお客様が色々とご自身で細工が出来るよう、構造用合板とすることになりました。

ただ、普通の合板だと様子が悪い。
そこで「シナベニアを貼りますか。」と私が軽く言ってしまいました。
「出来なくはないですが・・・」と苦笑いの井関さん。

始めてみると、その苦笑いの訳がすぐに発覚。
物凄く大変なんですね。

掃出し窓×1
小窓×2
引き込み戸×1
造作棚×3
カウンター×1
電動シャッターボックス×1etc・・・

すでに取り付けてあります。
これらを全て避けなければなりません。

シナランバーは、1800mm×900mmの大判1枚。
この1枚を壊さずに、上記項目を全て欠き込み処理をして、貼っていく必要があります。



下地に構造用合板を捨て貼りして、シナベニアの継ぎ目を見付けて、見切りテープを先に貼ります。

そして位置を測って、べニアに墨を引き・・・
仮当てして、切って、再度仮当てしてを、繰り返し。

下記写真、解ります??


薄いシナベニアが、キレイに棚や吸気口を欠き込んで収まっています。

折れやすく、割れやすい薄いベニアです。
これだけきれいに、ミリ単位で欠き込み、一枚で棚等に差し込むのは、中々至難の技となります。


天井もシナベニアです。
その入隅も、ミリ単位で納めます。

でも、ちょっとでも小口を擦ってしまうと、キズになってしまう。
でも、ミリ単位で納めたいので、ギリギリの攻防となります。

仮当てして、外して、仮当てして・・・

鉋(カンナ)でミリ以下の微調整。


部屋の面積は4.5帖ですが・・・
下地から張り終わりまで、4日間を要しそうです。

普通のボードであれば、1時間も掛かりません。

一枚一枚、微調整を重ねながら、ピッタリのサイズになったら、裏に接着剤を付けて、表面から影打ちしていきます。

貼りながら、苦笑いの井関大工の図。


おかげさまで・・・
ささくれ一つない、完璧な仕上がりです。
有難うございます。

シナベニアは、無塗装品です。
ここも、後日、石井塗装の石井さんが塗装して仕上げることとなります。

ちなにに天井に付いているアングルは、100kgに耐えられる吊金具です。
何の為に??
それは、後日のご紹介する予定です。

軽く「シナベニアで仕上げましょう。」なんて言ってしまい・・・
申し訳ありませんでした。

反省しきりです。(^^;)

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