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2015年3月22日日曜日

つばめグリル

子供の頃、ごちそうと言えば・・・
外食でした。

といっても、我が家は6人家族(4人兄弟)で、とっても貧乏だったので、外食と言っても、本当に記憶に残っているのは数回程度。

「好きなモノを注文しろ」という父親に対して、子供たちは母親に気を使って、メニューの中で一番安いものを選んで指さしたのを覚えています。

末っ子の私は、その場の雰囲気を良く解らず、ハンバーグを指さして、兄に頭をはたかれたのが懐かしいです。

ファミリーレストランを始めて体験したのは、たしか中学生に入ってから。

すかいらーくだったかな?

とっても、まぶしくて。
お店の中が、キラキラ光ってた。
中に居る家族が、皆、お金持ちに見え・・・

子供ながらに自分たちの生活と比較して、別世界でした。

場違いに思い、申し訳なさそうに入ったのをいまでも覚えてます。(苦笑)

その中で、鮮烈に記憶として残っている食べ物があります。
小学生時分に横浜の駅ビルの最上階で食べたハンバーグ。
その衝撃は、何度も夢に出てきたほどです。

店の名前は、「つばめグリル」

なんでそんなところに連れて行ってもらったかは覚えていないのです。
でも、目の前にとても怖かった父親がいたのは覚えてます。

ナフキンの膝への掛け方、フォークの持ち方やナイフの使い方などを、貧乏なのに事細かく注意されながら食べたハンバーグ。
緊張しながらも食べたそのハンバーグは、「こんなに美味いものが世の中にあるのか!」と思うほど、当時の自分には美味しかった。(笑)

そして、大人になり・・・
子供の頃、あれだけ眩しかった店々が、何とも大衆化して。
別世界に見えた「レストラン」も、今ではとっても気軽に入れます。

たぶん店は変わってなく・・・
一方的に自分が変わったんでしょうね。

ただ単に経済力が携わっただけで。(^^;)

でも、40歳になっても、子供のころの自分とは中身が共通しているので、何とも不思議な感覚なのです。(^^;)

それに、妻のストレスのガス抜きに月一回行く「焼肉」に比べたら・・・
ファミレスなんて、とっても安いモンですもん。

そんな今の先日・・・
下の子供を保育室に預けて、月一回の夫婦ランチ。
肉食女子の妻の要望で、何気なく訪れたのは・・・
大船のルミネにある、あの「つばめグリル」

そして、頼んだのはハンブルグステーキランチ。
1160円という、今ではとても良心的な金額です。
ラーメン全部乗せより安い!!(というか、ラーメンが高杉)

で、注文して、すぐに出てきたお皿をみてビックリ。



トマトが丸々一個!!

1160円のランチに、こんな面白い前菜が付きますか。(゜゜;)
すげー!!

切ってみると・・・



トマトだね。(^^;)

フルーツトマトではないと思うのですが・・・
とっても美味い!!
ハンバーグも、とっても美味しかったです。
私は、昔の事を思い出しながら、しみじみ食べました。

西原理恵子が「働くとは、自由を得ること」と言っていますが、貧乏を経験した人は、その通りだと思います。

自分の稼いだお金で、昔食べれなかったものを食べれる幸せ。
親から買ってもらえなかったおもちゃを、自分の子供に買い与えられる喜び
昔、出来なかったことが出来る。それが何とも自由に思える。

こんなブログを書いていて・・・
古い記憶の中から、思い出したことがあります。

そういえば・・・
昔、兄弟でよく外食した場所があります。
伊勢佐木町商店街にあった、100円ラーメンです。

小学生高学年の兄が、低学年の姉と私をつれ・・・
300円を握りしめて、入ったカウンターの店。
たどたどしく注文した3杯のラーメン。

小さかった私と2番目の姉は、麺だけ食べてスープを飲めない。
兄は毎回「勿体ない!」といって、私たちのスープも必ず飲み干していました。

そんな兄に姉と私は尊敬のまなざし。(笑)

そんな私が、今では1160円のランチを安いと思う。
なんだか、とっても感慨深いです。

そうだよな~
当時、1160円のランチなんて、雲の上の存在だったよな~。
(遠い目)


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