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2015年2月8日日曜日

慮る

「日本の良いところを一言で答えなさい。」

そんな質疑を何かの雑誌で目にしました。
色々と答えている中で・・・


「慮る精神」

という言葉がありました。

私も「そうだよね。」と、雑誌を手に激しく同意しました。

ちなみに「おもんばかる」だと思っていましたが、正しくは「おもんぱかる」なんですって。
知らなかった。(^^;)

「おもいはかる」の音変化したもなのだとか。

おもいはかる

良い言葉ですね。

相手の想いを測るのです。
それが先行するのが日本人だと。


外国人は、ストレートです。
彼らから言わせると・・・
「日本人は、思っている事を言わないから解りずらい。」
となります。

しかし、それが日本の文化なんです。
配慮とか心遣いや気遣いが根付いている。

だから「言わなくても解ってもらえる」というのが、日本社会の根底にあったと思うのです。

最近・・・
日本は、この相手を「思い遣る」心が、稀薄になってきているのではないか?

仕事でも、プライベートでも・・・
そして、政治や経済や社会に至るまで、痛切に感じるのです。

先日、小さい新聞記事に、こんなニュースが載っていました。

「日本の出版社が風刺画を転載した書籍を発行」

それに対し、イスラム教団体が出版を指し止めを求め・・・
「侮辱になる、日本で混乱が起きないよう本が出回るのを防ぎたい。」
と記者会見。
出版社の代表者は出版を強行する姿勢をしめし・・・
「イスラム教を侮辱する内容ではない、出版後に中身を見て判断してほしい。」
と一方的に言い放す。

なんとも、今の日本を形容しているニュースだと思いました。

相手の考えなんて、一切関係ない。
どんな事態を招くのかも考察しない。

あるのは、自己主張だけ。

そんな社会変化が、奇異な殺人事件を多く生み出しているのではないか?

なんの落ち度も不備も無く・・・
一方的に殺された通行人や同級生・おばあちゃん・小学5年生の子供達。
犯人には、相手を思い遣る心は、一寸もありません。

個人的に・・・イスラムでタブーとする風刺画を乗せる出版社も
ナタで見知らぬ子供を殺すニートも
心理が同じだと思うのです。

・・・嫌な世の中になってきました。


政府が福島の避難県民に帰還を諭すニュースや、総理大臣が沖縄県知事を無視するニュース、中東が大混乱の中に日本がその中東に原発を輸出しようとしているニュースには、日本の「良心」が微塵もありません。

道徳もへったくれもない。

それが、伝染病みたいに流行っている。

困ったもんだ。

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