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2014年11月2日日曜日

くもりガラスの種類

住宅を建てる際、窓というのはかなり重要です。

どこに窓を付けるか。
どんな形にするか。
どういう開きにするか。
シャッターは付けるか。
格子は付けるか。
ペアサッシにするか。
樹脂系・木製・アルミ・・・種類は?
色は?

色々と決めることが多い。

でも、結構、一般の皆さん無頓着です。
大体が、住宅メーカー、設計事務所、ビルダーに「おまかせ」です。

細かく話し始めるとどえらい文字数になるので・・・
今日は、くもりガラスの話をさせて頂きます。

くもりガラス、2種類あるのご存知ですか??

一つは、型ガラス。

これは、ガラス自体を型押しして凹凸があるもので・・・
光の屈折を生み、視線を遮ります。
半透明なのが特徴です。

もう一つは、すりガラス。

これは、透明ガラスの表面に細かい傷を無数につけたもので・・・
ガラス自体に白っぽい色が付きます。
乳白色なのが特徴です。

厳密にいうとこの他にチェッカーガラスやモールガラスなどもありますが、主要メーカーではこの二種類となります。

一般的にくもりガラスと言われているのは、型ガラスの方です。
型ガラスの方が金額が安いので、「すりガラスもありますが?」と提案してくるビルダーは少ないと思われます。
ですが、建築家や設計事務所は、すりガラスを好む場合が多いです。
なので、図面であらかじめ「すりガラス指定」されているケースも多々あります。

そうした場合、個人が選びなおすのは中々難しいです。

型ガラスは、うっすらと裏側が見え・・・
すりガラスは、より見えにくい感じです。

個人的に、乳白色が嫌いな私は、半透明な型ガラスが好みです。
建築家の伊藤先生は、すりガラスの方が意匠性が高いと仰います。

つまり、個人的に好き嫌いが解れる部分なんですね。

で・・・
よくあるのが・・・

実際に新築工事が進み、サッシが付いた時点でこんな筈じゃなかったという揉め事です。
施主様から・・・

「くもりガラスにしたのに、人影が見える」
「くもりガラスがイメージと違う」
「透明の方がよかった」
「ここはくもりガラスに変えたい」

しかし、サッシはガラスが組み込まれた状態で納入されるため、発注後の変更は難しくなります。ましてや、現場ですでに取り付けてしまったサッシのガラスを替えるのは、有償となります。

小窓ひとつ、1万円からです。(^^;)
掃出しの引違などだと、ガラスだけで4~5万円掛かるでしょう。

皆さんギリギリの予算を組んでいますので、5万円の追加負担は厳しい。
だから、揉めない為に自分でしっかりと考える必要があるのです。
任せきりはダメ!
上棟直後に、窓のチェックを現場で必ずしてください。

「この窓は、思ったよりお隣と目線が被らないな~」
「この窓は、もう一回り大きくても良いかな~」
「この窓は、すりガラスの方が良いかも。」

そんなチェックだけで、完成後の生活がぐんと変わる訳です。

メーカーやビルダーによっては、変更不可のところも多いです。
また、建築家によっては、施主に口を出されるのを極端に嫌う人もいます。
そうであれば、事前にしっかりと打ち合わせを重ねてください。

また、別の方法もあります。

透明ガラスを、ガラスを替えることなくくもりガラスにする方法です。
この写真をご覧ください。



(クリックすると拡大します。)

これは、フィルムメーカーの3Mで発売されている「ガラスフィルム」です。
http://www.mmm.co.jp/cmd/scotchtint/consumer/index.html

透明ガラスに、フィルムを貼ることにより、くもりガラスにすることが簡単に出来ます。
しかも、「防犯性」「遮熱性」「UVカット」などの性能も付加することが可能。
更に、上記写真のようにグラデーションを付けて、濃淡の調整も出来ちゃう!

雪見障子のように、下部だけを透明にすることが出来れば・・・
和室を外部の足元だけを見せる地窓のような視感を、大開口窓で行うことが出来ます。

面白いです。
しかも、費用は、ガラスを替える費用とほとんど同じ。

さらに、様々な模様で装飾することも可能です。




透明度も自由自在。



ラインで遮ることもでき・・・



水玉や箱根細工風や結晶模様も。(^^)

ガラスフィルムは、オフィスに使われています。
住宅に利用するのは、あまり普及していません。

しかし、これらのフィルムを駆使すれば・・・
こんな窓を演出することが出来るんです。


オシャレ!!

また、色も様々。



ガラスじゃ、こうは出来ません。
出来たとしても、物凄いコストが掛かります。

フィルムの良いところは、手軽なところ。
そして、いつでも透明に戻せる。
飽きたり、気に入らなかったら、簡単に違う模様に変えることが出来る。

くもりガラスを入れてしまうと、後で変えたくても、ガラスを取り替えるしかありません。
何を張ってもくもりガラスです。

透明ガラスにして、フィルムで遊ぶというもの、一つの出です。
ご参考にしてくださいませ。

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