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2014年7月18日金曜日

不動産価格

私どもは、土地を個人の方から購入し・・・
整備をして、販売をする仕事を主としています。

事業計画を立てて、計画書を銀行に提出します。
融資の実行を得て、古家付の土地を購入します。

所有権移転後・・・
古家を解体し登記簿から抹消する。
整地して、上下水やガスを再整備し、確定測量を行う。
その他、「物件のデメリット」を取り除いていきます。

井戸が有ったら、お祓いして埋める。
隣接地の住宅から上下水や雨水が流れ込んでいたら、それを隣接者と協議し改善する。
越境物(工作物や樹木、建物等)があれば、改善する。
トラブルがある場合は、話し合い、合意書面を作成し納める。
セットバックがある場合は、分筆して鎌倉市に道路として移管する。

様々な調整や交渉を重ね・・・
そして、ようやく、販売をすることが出来ます。

建売の場合は・・・
そこから、建物を構想して設計。
地盤調査をして、補強が必要であれば地盤補強工事を検討します。
建築確認の申請と合わせて、住宅保証や地盤保証、木材利用ポイント等も申請します。
住器メーカーや様々な職人さんと工程や金額を調整しながら、着工。
その後、打ち合わせを重ねながら、約3か月工事を行います。

その間に、販売活動も行う訳です。

お客様が付いたら、お客様の要望等の打ち合わせをして、見積もりや工事調整を行います。

そして、お客様が希望される銀行に融資を申し込み・・・
法規の検査・保証書関連の申請・太陽光の系統連係を東京電力に申し込み、火災保険の打ち合わせを済ませ、司法書士に依頼して所有権移転までが、一区切りです。

古家を買い取り、土地で販売する場合でも、簡単ではありません。
そして、費用がとても掛かります。
とある古家を例にしてみますと・・・

■移転登記・抵当権設定登記
60万円
■仲介手数料
78万円
■古家解体
150万円
■滅失登記
4万円
■整地・補修工事
30万円
■融資手数料
25万円
■借入金利
80万円
■広告費
10万円
■雑費
10万円
■売却仲介手数料
103万円
■不動産取得税
25万円

合計/550万円の諸経費が掛かる訳です。
上記には、当社の人件費は入っていません。
約2か月の現場管理・監督費が40万円、販売補助費を20万円としますと・・・

総合計600万円を裕に超えてしまいます。

でも、この経費は一般の方々の目に触れることはありません。
なので、良く、こんなお叱りの電話を頂きます。

「うちの家を2100万円で買って、先日土地で3000万円で売っているのを見た!」
「ずいぶん高く売れるんだと、そこで初めて知った。」
「仲介業者に騙されて、買い叩かれたのではないか?」
「おたくがやっていることは、酷いのではないか!?」

いえいえ・・・
経費を乗っけますと、原価が2710万円なんですよ。(^^;)
当社の利益は、290万円しか乗ってないのですよ。
土地1件で約300万円の利益です。
それを高いと思われる方もいらっしゃると思います。

しかし、その利益には「売れないリスク」と「値引きのリスク」が入っているのです。

今、不動産を買われる個人の9割9分の方が、「100万円値引きしてくれたら買います。」というような申し込みをされます。
「200万円値引きしろ!」なんて、普通に言う方が5割ぐらいです。

100万円の値引きをしたら・・・
当社は、2500万円を超える借入れを起こして・・・
その1割に満たない利益しか得られないこととなります。

1年売れなくて、200万円値下げしたら、利益はたったの90万円です。そこに借入金利が嵩みますので、利益ゼロになる可能性も普通にあるのです。

同等の物件を年間10件仕入れて販売したとしても、1件100万円の値引きを受けたら、利益は年間2000万円に届かないことになります。
ちなみにその中から事務費や交通費、福利厚生が賄われます。 どう思われます??

5人の従業員を抱える会社です。(^^;)

決して、悪いことはしていません。
暴利をむさぼってもいません。
個人のお客様を騙しているわけでも、ないのです。

どうか、ご理解を・・・お願い申し上げます。

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